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白い花はちょっとでも傷がつくと、茶色く変色してそれがとりわけ目だってしまうので、他の色の花よりも
より、慎重に扱わなければなりません。 ブライダルブーケは白いお花でデザインすることが多いので、ひとつひとつの作業の際に、花びらと花びらが 擦れ合ったりしないよう息をのみながら特別大切に扱います。 白雪姫の雪のような白い肌、その物語の冒頭の表現で読者をぐいぐい作品の中に引き込んでいきます。 白というのはピュアな穢れのない美しさをあらわします。 ウェディングドレスの白い色も花嫁をより一層美しく彩ります。 当フラワーアレンジレッスンのアトリエも白い色です。 白い壁、白い床、白いテーブル、白いカーペット。 花の色を見るためです。 色のついている家具やファブリックはただその単体がその色をもっているというだけではなく、その色の 光を周りに放っているのです。ですから、白い花が赤いソファーの傍らに置かれてあると、あたかも 赤いフィルターをかぶったややピンク味を帯びた色あいに見えてきます。 白い花に限らず色のついた花でも周りの色の影響は受けます。 特にこの現象はカメラでの花の撮影ではひどく影響しますので、撮影のとき着る服は白、若しくは黒、 グレーの無彩色の服を着るようにします。 そんなことを聞くと、身の回りに存在する物一ひとつひとつがいろいろな光を放つ星のように思えてきませんでしょうか。 |