フラワーアレンジメントのレッスン
<季節のお花の水揚方法>

●春〜夏のお花について(季節4月〜6月)
お花見も終わる頃にはジャケットを羽織らなくても街を歩けるぐらい、風も陽射しもここち良い季節です。
ガーデンのバラもこの頃は一番の見ごろです。
水がだいぶぬるんでくるので、油断して毎日水替えしないと、水の濁りが気になり始めるのもこの季節です。
こころなしか大人っぽい雰囲気の切花が出回るのもこの季節です。

<カラー>
中心の棒状の部分が植物の機能としては花の部分になります。なので日にちがたつと 花粉で粉ぶいてきます。新しいものはこの部分がセルロイドのようにつるつるしてますので 中を良く見て購入しましょう。
茎の切り口も日にちと共に四方に茎が裂けてカールしてくるので、切りそろえてあげます。

茎の美しさを存分に表現する為に、まっすぐのデザインだけでなく、矯めて曲線を つくりだすとまた新たな一面が楽しめます。
<カーネーション
ナデシコ科のお花です。花のもちが比較的いいお花です。
茎にたくさんの節がありますので、気をつけないとその節の部分からポキポキ折れてしまいます。
この節の部分は水があがらないので、水切りする際に節の部分は避けて切ります。

蕾が色づいて開花直前の様子の時は、優しく指で花びらを開かせてアレンジします。

カスミソウもカーネーションと同じ仲間でナデシコ科のお花です。
よーく見ると、茎に間接がありますし、葉の付き方も似てますよね。
<アジサイ>
水揚があまりよくないので、花の部分にも霧吹きで水分補給をします。 国産のアジサイは5月〜6月に出回りますが、最近では輸入物でほとんど周年入手できるように なりました。ドライフラワーでも楽しめる雰囲気のある花材です。

輸入もののアジサイは1本の値段が数千円と高価です。
<芍薬>
ずっと蕾でいつ咲くのかなぁと待っていたら咲かずに終わってしまった・・という残念な経験 ございませんでしょうか?

芍薬を買ったら少しの手間をかけることで確実に開花します。 仕入れたばかりの芍薬は大きな葉がぼうぼうと付いているので、上の葉4枚程度残すぐらいで 下葉は全部取り除きます。
葉が大きいと葉からの水分の蒸散が激しく、花全体が水分不足に陥るからです。
蕾の周りにべとつく蜜があり、これが開花を妨げる場合が多いので、軽く水洗いしてあげましょう。

蕾が固くそれでもなかなか開花がのぞめなさそうでしたら、外側の固い花びらを1枚取り除いて 内側の花びらが伸び易くなるよう手助けします。
<ビバーナム・スノウボール>
4月下旬から5月まで国産がでまわり、利用し易くなります。
柔らかなグリーンの色合いが上品でブライダルにはとても人気のある花材のひとつです。

水揚が大変悪いので、あしらうときにはとりわけ注意が必要です。

枝の部分は木肌が見えるぐらいにハサミで表面の茶色い皮の部分をそぎ落とします。
枝の中央部分に白い綿状のものが見えますが、この部分が水揚を妨げますので、 ナイフの先ですーっと枝に沿ってこそぎ落とします。
オアシスにアレンジであしらうのには水揚が悪いのでむきませんし、あえて利用されるとしても 水保ちが悪いことを前提で考えなくてはいけません。
<スズラン>
可憐な容姿に反して、とても強力な毒をもっている植物として有名です。
特に根の部分の毒性は強いです。
スズランをガラスのコップなどに生けて楽しまれたあとの水やグラスの処理には充分ご留意ください。

お花を飾ったあとのグラスの水をお子さんが間違って飲用して命を失ったというニュースがあったぐらい恐ろしいものなのです。
花生けにご利用後のグラスの消毒も充分にしてください。
お花の部分も毒性が強いです。小さなお子さんですと、香りもとてもいいので、間違って口にしてしまう可能性も大きいです。
有毒な植物でトリカブトは有名ですが、それに並ぶぐらいの危険な植物ですので、その認識はきちんと持っていただきたくお願い致します。

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