フラワーアレンジメントのレッスン
<パリのフローリスト 〜 2007>

<Odorantes>
サンジェルマン・デ・プレを少し進むと、映画「ダ・ヴインチ・コード」で有名になった”サンシュルピス教会”があります。
この界隈もショッピングで人気のエリアですが、教会の直ぐ脇の通り「マダム通り」にこちらのお店が見えてきます。

黒のファサードがかっこいい、今パリで一番話題のフラワーショップです。
もとメイクアップアーティストのモード界からのフラワーショップ進出のオーナーさんは、花屋さんのオーナーさんのかもし出す 雰囲気とはまた一味違います。
日本からの若い男性のスタージュ(研修生)の方がいらして、お店に入るなり、フレンドリーに声をかけて下さいました。

その方のお話によると、何でもこのお店は「フィガロ」でパリで一番、取り扱っているお花の質が信用できるお花屋さんということで とりあげらられたとのこと。フィガロの調査員は覆面でパリの花屋さん全部を回ってしらべあげているそうです。
レストランの格付けのミシュランの覆面調査員のお話は有名ですが、興味深いお話です。

以下は、その日本人のスタッフの方のお話です。
”日本ではどの新聞を買っても、内容はだいたい同じだけれども、フランスのメディアは新聞や雑誌によってその特色が濃く、 それぞれの見解をシャープに述べているのでおもしろいですよ。
日本では特定のお店のことをこき下ろしたり、批評を加えたりすることは営業妨害で訴えられたりとか、メディアも慎重ですが、フランスの メディアは全然そういったことはなくて、自由な見解がそれぞれのメディアごとに発せられてるんです。"

厳しい目で、けれども権威とかそういったものを取り払って平等な目で審査してもらえるのは、花業界の新陳代謝にもなるし、 頑張れば頑張っただけやりがいもあり、羨ましいなと思いました。

お店の基調が黒色で、そこにマット感のあるさまざまなモーブピンクのバラがお店の中に咲き誇っています。
ランジス(パリの花市場)の花の質は一級品というものがさほど並ばないので、特定の農家から取り寄せている お花も多いそうです。

お店のディスプレイもこだわりがあって、今回はエンジェルがテーマなんです、とのこと。
お店の中もエンジェルの絵やオブジェなどでスタイリッシュにディスプレイされていました。
前は大きな雉の剥製をどかーんと置いていたときもあったりとディスプレイも毎回こだわってるとのこと。
「宿泊先のホテルにも花束お届けしてるので、どうぞご利用ください。」とのことでした。

今度は小さくても素敵なホテルに宿泊して、お花を届けてもらうのもいいかなぁ・・と次回の楽しみが増えました。
オーナーさんはアンティークにも詳しいとのことで、彼を通じていろいろ教えていただきました。 うっかりしてこの男性のスタッフの方のお名前をおうかがいするのを忘れてしまいましたが、気さくな方で、いろいろ教えて いただき感謝しております。帰国してからも皆に愛される素敵な花屋さんになられることと思います。


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